刑事責任を追求されることもある医療ミス
看護師の離職については、もちろん様々な理由があるでしょう。
その理由として責任が重いというのが、一番にくるのではないでしょうか。
疲労が溜まった状態で仕事をすると、うっかりミスをしてしまいます。
人の命と関係のない部分でのミスならまだ良いかもしれませんが、患者さんに直接関わるミスは、そのまま患者さんの命を奪う結果にも繋がりかねません。
実際に、点滴の種類を間違えて患者さんの命を奪ってしまったという事例が頻発しています。
いわゆる医療ミスというものですが、これはひどいときには刑事責任を追求されることもあります。
民事的にも責任を取らされることとなりますし、何よりも亡くなった患者さんの家族に対して申し訳が立ちません。
刑事責任や民事責任は、何らかの形でカバーをすることができるかもしれませんが、道義的な責任だけは一生カバーすることができません。
十字架を背負ったまま残りの人生を生きていかなければならないのです。
こうした事例はニュースにもなっているので、知っている人も多いことでしょう。
このように責任が重すぎるという点で、せっかく医療業界に入ったのに離職をしてしまう人が後を絶たないのです。
この問題に対する有効な対策は、医療現場の人員を今よりも増やすことに尽きるでしょう。
複数の人間で一つの作業を多重チェックできるようになれば、簡単なミスは極限まで減らすことができるはずです。
一人ひとりの責任が軽くなり、より働きやすい環境が生まれることは想像に難くありません。